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真に統合されたキャンペーンの6つの要素

Gartnerによると、4つ以上のデジタルチャネルを統合するキャンペーンは、シングルまたはデュアルチャネルのキャンペーンより、パフォーマンスが300%も効果が高いそうです。

今日のオーディエンスのために真に統合されたキャンペーンエクスペリエンスを生み出したい場合、さらに先を行く必要があります。それはキャンペーンモデルがどのように統合されているかを検討することから始まります。

Kantar Milward Brownによる「Art of Integration」の調査では、ブランドは統合型戦略の実行に優れており、89%が統合化されていると確信していることが明らかになっています。ところが、消費者はキャンペーンの統合的性質についてはあまり確信がなく、広告の「キャンペーンフィット(適合性)」は58%でした。

これは何を示しているのでしょうか? 統合型キャンペーンに対するブランドとオーディエンスの間の認識は大きく異なります。また、マーケターは全体的なキャンペーンを採用するために最善を尽くしていますが、全体的なキャンペーンの適合性に関しては、より深い繋がりを構築する余地があります。

キャンペーンを真に統合させる要素とは何でしょうか?その答えは主観的であり、基準は多少異なる場合もありますが、私たちの経験から、巧みに統合されたキャンペーンには以下の6つの重要な要素が含まれていることがわかっています。

 

1. 求心力のあるメッセージ

キャンペーンは、テーマ、中心的なアイデア、ストーリー、または目的を中心に展開します。このテーマは、キャンペーン内のすべてのマーケティングコンテンツとアセットにわたってメッセージを統一させる機能を担う鋼のスレッドです。統合型キャンペーンの基盤を構築するには、複数のチーム、チャネルに関連性のあるアイデア、メッセージにしましょう。これは、大規模なマーケティング組織からサポートを獲得するのにも役立ちます(そして、すべてのキャンペーン予算が1つの予算源から割り当てられるわけではないことを認識した上で、追加予算を確保する際に役立つこともあります)。

人の感情に訴えかけるメッセージを考えてみましょう。700のブランドと30年にわたる996のキャンペーンを調べたIPA調査では、合理的なメッセージよりも感情の方が長期的かつ強力であることが明らかになりました。「感情には大きな効果があり、長続きします。感情は合理性のあるメッセージよりも2倍の効率性があり、2倍の利益をもたらすのです」。

2. サイロの破壊効果

ここに、不快な真実があります。統合型キャンペーンは、本質的には非常に破滅的なものだという真実です。なぜなら、普段は一緒に作業をしない2つまたは3つのチームに対して協力を強制しなくてはならないからです。ソーシャルメディアマーケティングチームのように、キャンペーンが1つのチームだけで実行している場合は、真の統合型キャンペーンとは言えません。真に統合されたキャンペーンは、つねに新しいチームと追加チャネルを取り入れ、組織統合が進むにつれ、より広範なマーケティングチームに多くのセクションが関与するものでなければなりません。キャンペーンがより大規模で野心的なものであればあるほど、加わるチームが増えます。重要なのは、このようなサイロを打破することは、マーケティングが顧客に対して単一の視点で解釈できるようになると言うことです。Experianによると、「99%の企業は、顧客に対して単一の視点で対応することが重要であると考えていますが、実際にその視点を持つ企業は24%だけです」。

 

3. 一貫性のあるブランドコネクション

ブランドの一貫性は、ブランドのアイデンティティにおいて固有の部分でなければなりません。アイデンティティには、スローガン、ハッシュタグ、配色、メッセージ、視覚的アイデンティティ、声のトーン、ロゴ、創造的なアイデア、そしてブランドのアイデンティティと価値を構成するその他すべてが含まれます。キャンペーンメッセージの統一は、ブランドの完全性を護り、キャンペーンのナラティブを強化するのに役立ちます。これは、ブランディングと視覚的なガイドラインを確立し、キャンペーンに起用されるすべてのアセットにそれを実施することを意味します。Interactive Advertising Bureau (IAB)は、さまざまなチャネルにわたって一貫性のあるメッセージを消費者に提供することにより、購入意欲を90%、ブランド認知を68%向上することができると報告しています。Lucid Pressの調査によると、一貫性のないブランドの使用はブランドに悪影響を及ぼしかねず、調査対象の参加企業の70%が「confusion in the market(市場の混乱)」を最大の問題として挙げています。

 

4. カスタマイズされたアプローチ

注目されるキャンペーンと平凡な​​キャンペーンとの違いは、各チャネルの潜在性を理解し、それに応じてコンテンツ、クリエイティブ、フォーマットを適応させる能力です。汎用的なルートを避け、代わりにカスタム・フィットしたアプローチを選択しましょう。そして、統合型マーケティングの戦略において各チャネルが果たす役割を理解し、各チャネルの独自の利点を活かして洗練された統合型キャンペーンを作成します。ここで勝利の公式を導くには、関連性に焦点を合わせたレーザーと併せてカスタマイゼーションに注意を向けることです。

Googleによると、キャンペーンは視聴者が個人的に関連性を感じるクリエイティブを見たときにもっともエンゲージメントが促進されます。「すでにインテント(検索意向)シグナルを使用している多くのブランド各社で、その結果は手応えのあるものです。モバイルでインテントベースのターゲティングを使用しているキャンペーンは、デモグラフィックターゲティングのみを使用するキャンペーンと比較して、広告想起リフトは20%、ブランド認知度の伸びは50%高くなっています」。ブランドは、傑出するためにパーソナライズされたアプローチを検討する必要があるのです。

 

5. 明確な投資収益率

明確な目標に沿ってキャンペーンを調整してください。認知度を高め、検討を促し、キャンペーンが適切なソリューションであること、または上記すべてに該当していることをターゲットオーディエンスに対して説得します。設定された目標にもとづいて、すべてのキャンペーンに付随するKPIを含めて文書化しておきましょう。実際に、目標を設定したマーケターは、目標を設定しなかったマーケターよりも、成功を報じる確率が429%も高くなります。目標を設定することは、関係者間でキャンペーンのパフォーマンスに関する期待値(期待される成果)を管理する際にも役立ちます。

目標を設定したら、適切に測定を行えるようにシステムを整えることです。キャンペーンのライフサイクルを通してパフォーマンスを追跡および監視するテクノロジーが利用可能であることを確認します。キャンペーンの統合を成功させるには、すべてのアクティビティを可視化することです。それにより、マーケターは、ブランド、マーケティングおよび会社の目標が達成されていることを確認し、施策のROIの定量化に役立てることができます。

 

6. テクノロジー支援による完璧なエグゼキューション

大規模な組織特有の複雑性は、透明性と不整合の欠如に繋がります。マーケターが古くなった情報を含むスプレッドシートやドキュメントを使って作業していると、結果として時間と労力を無駄にし、現実離れしたアセットのみが残されてしまいます。関係者の調整から、すべての成果物を時間どおりに完了させるまで、統合型キャンペーンの調整は多大な労力を要するジャーニー(旅)のように感じられるでしょう。

現在の傾向として、ブランドは、マーケティングエグゼキューションにおけるテクノロジーの重要な役割、そして適切なコラボレーションツールを選択する必要性について、より一層意識が高まっていることが明らかになっています。Gartner CMO Spend Survey 2018-2019によると、企業組織はマーケティング予算の29%をテクノロジーに充当しているそうです。

どのようなテクノロジーに投資しても、キャンペーン活動を完全に可視化できる機能の重要性は強調してもしきれないくらいです。これは、経営陣にマーケティング施策のスナップショットを提供するだけでなく、進捗と結果の概要を可視化し、実行中のキャンペーンの進捗を追跡し、必要な反復作業を行う際にも役立ちます。統合型キャンペーンに見通しが立てることで、データに裏付けされたインサイト(洞察)から全体像を把握している認識しつつ、マーケターがアジャイルになり、最適化ができるようになるのです。

 

統合型キャンペーンの一例

B2Bでのキャンペーンのプランニングとエグゼキューションにおける統合型アプローチの優れた一例として、オンラインとオフラインの施策である、GEのBalance the Equationと、2020年までに20,000人の女性をSTEMの仕事に採用させる公約が挙げられます。「科学者がロックスターのように扱われたらどうなる?」と投稿したTVC、将来の新入社員候補を招待してGEチームと交流し、GEで実際に働く様子について話し合ってもらうイベントツアーと併せて、さまざまなチャネルを活用した総合的なキャンペーンが行われました。このキャンペーンには、#balancethequationという統一のメッセージのもとに、業界における男女の不均衡とその他の幅広いマーケティング戦略を提起する才能の危機や経済的機会に焦点を当てたホワイトペーパーによる調査報告も含まれていました。これこそ、人間の感情に訴えるメッセージを備えた統合型キャンペーンの成功例です。

もう1つの注目すべきマーケティングイニシアチブであるNikeのB2Cキャンペーン「Find Your Greatness」は、身近で活躍するアスリートに焦点を当てたものです。有名人ではないアスリートを起用したフィルムを含め、キャンペーン全体において数多くのデジタルおよび伝統的な技法を網羅し、アスリートであることの意義について関連する概念を紹介しています。同ブランドはデジタルキャンペーンも開始して、日常的な成果をソーシャルメディアで共有するよう人々に呼びかけ、アスリート同士が進歩や成功を共有できるように意欲を高めるハブを立ち上げました。

テレビを見たり、インターネットを使ったり、ソーシャルメディアでアクティブに活動している方であれば、Marriottの最新の統合型キャンペーンを目にしたことがあるかもしれません(それ自体、統合が成功した証です)。同社は、30のホテルブランドを通じて、そのタグラインである「Rewards Reimagined」に支えられ、MarriottBonvoyトラベルリワードプログラムを中心に広範なキャンペーンを展開しました。この野心的なキャンペーンは、テレビ、デジタル、モバイル、印刷広告、ソーシャル・メディア、広告、屋外広告、映画館にまでおよび、Manchester Unitedなどの有名なスポンサーを巻き込みました。すべてのチャネルにわたる一貫したメッセージングは、数多くの功を奏した統合型キャンペーンを経て同社が到達するに至った成熟度を真に表すものでした。

 

重要なポイント

シングルチャネルおよびマルチチャネルキャンペーンだけでは不十分です。つまり、統合型キャンペーンは、サステイナブルなブランド構築に不可欠です。

オーディエンスとブランドの構築における明確で短期的な効果以上に、統合による長期的な効果を軽視してはなりません。統合型キャンペーンを正しく実施することで、ブランド、顧客、さらにはあなたのチームに3連鎖の効果をもたらします。長いジャーニー(道のり)かもしれませんが、上記の6つの要素から始めれば、統合型キャンペーンを成功に導く糧となるでしょう。

 

統合型キャンペーンの導入準備は整っているものの、どこから始めたらよいのかわからない方は、統合型キャンペーンの成功例を掲載した弊社のブループリントをご覧ください。

 

Lieu Phamは、NewsCredの戦略およびクリエイティブサービス担当バイスプレジデントです。

 

元記事「6 Elements of a Truly Integrated Campaign」は2019年8月21日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

この記事は、NewsCred BlogのLieu Phamが執筆し、Industry Diveのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまでお願いいたします。

 

また、日本におけるNewsCredパブリッシャーネットワークに関してはNewsCred by amanaまでお問い合わせください。

 

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