最高のコンテンツマーケティングハブを構築する方法

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コンテンツマーケティングハブは、ブランドのオリジナルコンテンツとライセンスドコンテンツ専用のオウンドスペースです。それがなければ、ブランドのソートリーダーシップ・販促資料・投稿・署名入り記事は、測定やコンバージョン戦略がないまま、会社のウェブサイト全体に散らばるか、様々な受信トレイやランディングページに散乱してしまいます。コンテンツハブは、コンテンツマーケティング活動の拠点であり、カスタマージャーニーをサポートする強力なツールです。カスタマージャーニーの初期段階では、「情報検索」を行う人がもっとも多いため、top-of-funnel(見込み客育成の初期段階)で重要な第一印象を決めるのはブログコンテンツの場合が多いです。

私は、NewsCredのテクニカルコンサルタントとして、当社のコンテンツマーケティングプラットフォーム(CMP)がクライアントのコンテンツマーケティングプログラムをきちんとサポートしているか、常に確認しています。社内のCMSチームと協力してまったく新しいハブを設計・構築することもありますし、既存のハブやプログラムを最適化することもあります。いずれの場合も、アナリティクスを使って、顧客のコンテンツハブにおけるアクションやコンバージョンポイントを確実に捉えているため、真のROIを報告することができるのです。

この記事では、コンテンツマーケティングハブの構築について、クライアントからよく聞かれる質問をいくつか紹介します。

 

コンテンツハブを設置すべき場所はどこですか?

ハブを構築できる場所は2つあります。それは、コーポレートサイトか独立型サイトです。コーポレートサイトにハブを構築する場合、それをサブドメインかサブフォルダか、どこに配置するかも判断しなくてはなりません。

コーポレートサイトにコンテンツマーケティングハブを構築すると、トラフィックやSEOオーソリティの点で多くのメリットがあります。新しいハブは、コーポレートサイトで確立したドメインオーソリティの恩恵を受け、製品ページとコンテンツページの間を簡単にナビゲートできるという利点があります。かつてのSEO専門家は、サブフォルダを使った方がメリットは大きいと吹聴していましたが、近頃、Googleはその事実を否定しました。現在では、サブドメインもサブフォルダも検索エンジンによって同じように扱われることが広く知られています。

当社のNewsCred Insightsハブは、サブドメインを使っています。

 

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コーポレートサイトにおける社内の駆け引きや煩雑な作業を避けたい場合は、独立型サイトが最適です。おそらく私たちはみな、リソースを巡る現代の「マーケティング部門 対 IT部門の闘い」についてよく知っているはずです。ハブをコーポレートサイトに構築すると決めたのに、追加の承認や改訂に数カ月かかってしまう場合、プログラムを独自のトップレベルドメインで稼働させた方が賢明かもしれません。偏りのないコンテンツを提供することや、まったく新しいオーディエンスにリーチさせたいならば、独立型(あるいはノーブランド)サイトも有益です。コーポレートハブから未知のドメインへのバックリンクによってオーソリティを獲得すると、独立型サイトでもSEOのメリットを享受することができます。

最終的に、この質問に対する画一的な回答はありません。それは、あなたの会社とハブの戦略や目的によって異なるからです。

 

ハブにコンテンツを公開する頻度は?

通常、「公開するコンテンツが多ければ多いほど良い」という考え方にとらわれがちです。さまざまなトピック・フォーマット・カスタマージャーニーの段階にまたがる包括的なコンテンツハブが必要な場合、もっとも重要なのは、戦略やミッションを下支えするような高品質で差別化されたコンテンツを制作することです。

NewsCredの見解では、カレンダーを使った計画立案はコンテンツマーケティングの戦略ドキュメント作成から始まるものであり、まずSEOのコアトピックに関する概要を明確にすべきです。ターゲットオーディエンスの検索意図やカスタマージャーニーへの理解にリソースを投下し、それを下支えするようなコンテンツシリーズを制作しましょう。

ブランドが投稿すべきブログ投稿の最適数については多くの研究が行われていますが、重要なのは品質を維持し続けることであり、結局のところリソースに左右されます。小規模なパイロットやテストを実施すれば、ビジネスケース(投資対効果検討書)を構築して、投資額や最適化できる範囲を増やすことができるかもしれません。より深く掘り下げたい人は、マーケティングリーダーが最適な公開頻度について語ってくれたインタビュー記事を参照してください。

ハブにオーディエンスを誘致するにあたって、あなたのチームが面倒な作業をすべて行う必要はありません。効果的な記事を執筆できる業界のインフルエンサーや社内のインフルエンサーと連携してください。また、定期的な公開頻度を維持し、新しいハブに対するサードパーティのオーソリティを構築するために、ライセンスドコンテンツを活用することも検討しましょう。

 

コンテンツハブのメタデータ戦略を開始するには?

タクソノミーやメタデータ戦略は、将来的に成功を収めるうえで必要不可欠です。これらは、ウェブサイトのユーザーエクスペリエンスを向上させ、オーガニック検索でサイトを見つけてもらいやすくします。とくに、(社内サポートやNewsCredといったグループとのパートナーシップによって)テクニカルSEOサポートを導入すると非常に効果的です。

タクソノミーは、混沌から秩序を生み出す分類方法です。メタデータ(タクソノミーのラベルやタグ付け要素)は、カスタマイズやおすすめ記事を提示する際に役立ちます。このようなタグを使えば、オーディエンスが探しているコンテンツを見つけやすくするだけでなく、閲覧した記事にもとづいておすすめコンテンツを生成することもできます。これにより、ユーザーエクスペリエンスがパーソナライズされ、読者をサイトに留めることができるのです。B2Bバイヤーの47%が、営業担当者と連絡を取る前に3~5本のコンテンツを読んでいるというデータもあります。

メタデータ戦略のメリットはそれだけにとどまりません。当社のCMPのようなプラットフォームにある各コンテンツにタグやラベルを付けると、どのトピックやコンテンツタイプが効果的かを簡単に分析することができます。そうすると、重点的に制作すべきコンテンツの種類を判断することができるのです。これは次の質問にもつながります。

 

モバイル対応のコンテンツハブを構築するには何を優先すべきですか?

「モバイルファースト」は、最近よく使われるフレーズで、流行語と言ってもいいぐらいです。モバイルファーストのコンテンツハブで考慮すべき要素をいくつか分析してみましょう。

数年ほど前まで、デザイナーは美しくインタラクティブな機能を備えたデスクトップ版のサイトを作成し、それらすべてをモバイルに変換していました。現在では、B2BやB2Cのオーディエンスに向けて、優れたモバイルエクスペリエンスを構築したいと考える企業が増えています。人々が、どれくらいの頻度でスマホを使って仕事のメールをチェックし、業界情報を閲覧しているか考えれば、その理由は明らかです。

現在の世界でモバイルファーストを考えると、UXデザインだけでなく、テクニカルSEOのベストプラクティスを導入しなくてはなりません。そして両方において、速度と読み込み時間が重要になってきます。Googleによると、読み込みに3秒以上かかった場合、53%の人がサイトを離れてしまうそうです。高速な読み込み時間を実現しながら、記憶に残るユーザーエクスペリエンスを生み出すことは並大抵のことではありませんが、画像の圧縮、HTML・JS・CSSの軽量化、信頼性の高いホスティングソリューションの使用など、いくつもの措置を講じて実現させることができます。

読み込み時間を短縮するもう一つの方法は、Accelerated Mobile Pages(AMP)の実装です。Googleが後援した調査によると、AMPの実装によって、ページ滞在時間が平均2倍も向上するそうです。またGoogleは、ウェブページの読み込みが1秒余計にかかるごとにコンバージョンが12%減少するため、AMPページはマーケティングの成果を向上させることができるとも述べています

ブランデッドコンテンツハブをサポートするテクノロジーにはどんなものがありますか?

コンテンツハブには、気が利く現代的なUXを備えましょう。UXは高速で、ゲーテッド(ユーザーがメールや電話番号など何らかの個人情報を入力しないと閲覧できない)コンテンツフォーム、メール購読を勧めるポップアップ、パーソナライズされたおすすめなど、プログラムで求められるカスタマイズに対応してください。自社のテクノロジースタックを活用して、別の制作チームやITチームの手を借りずとも、すべてのコンテンツをレイアウト・公開・配信できることが理想です。

CMP(コンテンツマーケティングプラットフォーム)とCMS(コンテンツ管理システム)がないまぜになってよくわからなくない人もいると思います。マーケティングプログラムには両方とも必要な要素ですが、それらはお互いに代替できるものではありません。WordPressといったCMSは、ウェブサイトやハブで公開されるコンテンツの追加・編集・削除に重点が置かれているので、戦略・計画・共同作業・分析などに特化したものではありません。

一方、ハブを構築するときは、測定フレームワークについても考慮する必要があります。測定したいカスタマージャーニーは何ですか? これらのテクノロジーをどうやってハブに組み込めばいいでしょうか? こうした質問に答えてくれるのがCMPとマーケティングオートメーションテクノロジーです。CMPを使うと、マーケティングオートメーションツール(例: MarketoやEloqua)、CMS、CRM(顧客関係管理)を統合することができます。こうした機能は、成功を評価し、継続的な投資を受けるために欠かせないビジネスケースを構築するのに役立つのです。

 

Adeel AbbasはNewsCredのテクニカルコンサルタントです。

 

元記事「Your Questions Answered: Building a Best-in-Class Content Marketing Hub」は2019年1月30日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

この記事はNewsCred BlogのAdeel Abbasが執筆し、NewsCredのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

また、日本におけるNewsCredパブリッシャーネットワークに関してはNewsCred by amanaまでお問い合わせください。

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