【2018年版】コンテンツマーケティングの事業計画書に役立つ統計情報
コンテンツマーケティングで成功を収めるには、組織の中心となる経営陣の協力が必要です。では協力を得るためには何が必要でしょうか? それは良く練られた完璧な事業計画書です。統計情報も完璧に備えていれば、コンテンツマーケティングの戦略と提案をサポートしてくれます。
今日、コンテンツマーケティングは、概念として一般的に理解されています。しかし、高い地位にある経営陣は、コンテンツマーケティングでは、具体的にどのような業務が必要なのか(たとえばソーシャルメディアマーケティングと何が異なるのか)や、コンテンツマーケティングが、どのようにして、会社のリードを増やし、収益を上げ、ブランド・アウェアネスやロイヤルティ向上に直接貢献するのかを完全には理解していないでしょう。
ある施策を始めようとしているコンテンツマーケティング担当者であろうと、あるいは大きな予算を必要とするベテランのコンテンツマーケティング担当者であろうと、これから述べるコンテンツマーケティングの統計情報を使用して、完璧な事業計画書を作り出しましょう。きっと経営陣の協力が得られ、会社の望む目標を達成させるコンテンツマーケティング施策を実施することができるはずです。
はじめの一歩: コンテンツマーケティングが必要である理由
経営陣がコンテンツマーケティングの効果に懐疑的だとしても、事業計画書を作るうえでの材料になる統計情報があります。
顧客の求めるものは広告ではなくコンテンツです。
- 消費者は“売る気”に敏感です。従来の広告はオーディエンスに響いていると考えているかもしれませんが、Economist Groupの「Missing the Mark」レポートによると、広告を見た人の71%が、広告主の売る気を感じる内容にはうんざりすると答えています。
- ひっきりなしの販売促進メールを求めている人はいません。2017年にAdobe社が行った顧客へのEメールでのアンケート調査によると、回答者の40%は、ブランドから送られるメールは、販売促進的なものではなく、有益な情報が掲載されたものであってほしいと答えています。では、どうすれば販売促進的ではなくなるでしょう? それは、ブログ投稿、インタラクティブなコンテンツ、インフォグラフィックス、長編コンテンツの抜粋、写真など、コンテンツで埋めることです。
- 若い世代は広告嫌いです。2015年のMcCarthy Groupの調査では、ミレニアル世代の84%が従来型の広告を信用していないことが明らかにされました。Z世代の場合、広告によって購買を決定するのではなく、他のコンテンツによって決定しています。たとえば5人に1人の若者がスナップチャットで購買を決めたと答えています。
- 広告のブロックは当たり前。すべての世代、とくにミレニアル世代の67%は、広告ブロッカーをインストールしています。2017年現在、6億1,500万台のデバイスが広告ブロッカー技術を導入しています。
- 人々はブランドによるコンテンツを求めています。Havas Groupの2017年Meaningful Brandsの調査によると、84%の人々が、ブランドがコンテンツを制作することに期待しています。
広告の安全性は大きな問題です。
- あなたの出した広告が表示されるサイトや、広告と並んで表示されるコンテンツが何なのかを把握することはできません。2017年のTrusted Media Brandsによる調査では、マーケティング担当者の81%が、広告においてブランドが安全な環境を保つことは優先順位の高い事項であると述べており、一方で71%は、それが困難であると答えています。
- ブランドセーフティとアドフラウドによって、新しいアプローチが生まれました。Teadsの調査によると、米国の大手ブランドのCMOは、ブランドセーフティ、透明性、アドフラウドへの懸念から、昨年デジタルマーケティング戦略を大幅に変更しました。チャネルの30%は、ブランドセーフティを保証できないために使用を取りやめたり、支出の削減が行われています。
広告費は、多くの場合、無駄遣いに終わります。
- 人々が広告を見たり、広告によって登録するという保証はありません。全広告の91%は、インターネット上で1秒未満しか表示されていません。その結果、2017年には380億ドルのデジタル広告費は無駄遣いに終わったのです。
実績のあるソリューション: コンテンツマーケティングが機能する理由と手法とは??
コンテンツは、カスタマージャーニーにおいて重要なパートとなっています。ブランドを見つけてもらえれば、常に顧客とつながっている関係が作られるからです。正しく顧客との関係を構築できれば、大きくROIを向上させる可能性があります。
コンテンツはカスタマージャーニーを推進させます。
- カスタマージャーニーは、コンテンツから始まります。GroupMによる調査結果に示されたように、購入者の86%が非ブランドの検索クエリを用いることを念頭に置き、あなたのブランドのコンテンツが、その検索クエリに対して上位表示され、かつクエリの内容に答えられている状況がどのような意味を持つのか、考えてみてください。
- 顧客は購入前にコンテンツを読んでいます。Forresterによれば、人は購買決定を行う前に、平均で11.4個のコンテンツに目を通しています。
- コンテンツは信頼性を生み出します。コンテンツを制作していないと、チャンスを逃してしまいます。DemandGenによると、B2B取引での購入者の95%は、企業や、企業からの提案を評価する際に、コンテンツを信頼性の指標としています。
- コンテンツは、顧客体験の形成に役立ちます。とても重要なことです。消費者の75%がウェブサイト、ソーシャルメディア、モバイル、どこでブランドに接しても、一貫した体験となることを期待しているからです。コンテンツは、これらすべてのチャネルに供給されオムニチャネル体験を作り出すことができます。
- ユーザーはコンテンツに信頼をおきます。ユーザーの85%は有料広告を無視し、オーガニック検索結果を重要視します。このことから、宣伝目的ではないコンテンツが検索で上位に位置することができ、オーディエンスンの信頼を築くことができると言えます。
コンテンツは見込み客を増やします。
- 優良な見込み客も増やします。企業の74%は、コンテンツマーケティングが、マーケティングチームの見込み客の質と量を増加させていることを示しています。
コンテンツはセールスにパワーを与えます。
- コンテンツは購買決定に影響します。B2Bの購買決定に重大な影響を与えるものは何でしょうか? DemandGenの調査によると、購買者の4分の3は、どの販売元を選ぶかという点に関して、選ぶ可能性のある各販売元のコンテンツは、大きな影響があると答えています。また回答者の89%が、購入先に選ばれた販売元は「ROIや、購入事例を構築することをより簡単に示せるコンテンツを提供していた」と述べています。
- スタートアップはコンテンツマーケティングに大きく依存しています。WP Curveの調査によると、強化を計っているブランドのうち、89%がコンテンツマーケティングを行っていると回答し、66%の回答者がビジネスの成長を加速することが重要であると報告しています。
コンテンツはブランド・アウェアネスとロイヤルティを構築します。
- コンテンツは、ブランドのイメージに影響を及ぼします。ブランドによって、個人的な幸福感がどれくらい増加するのかということについて、コンテンツの影響力は71%を占めているといわれます。幸福感が増すということは、それだけそのブランドを「価値あるもの」と評価することを意味します。2006年から2016年にかけて株式市場では、「価値がある」ブランドは、そうでないブランドに比べて、206%もよい業績を示していました。Havas Groupによると、ブランドマーケティングにおける「価値があること」は、顧客内シェアを最大9倍まで高めています。
コンテンツマーケティングはコスト削減につながります。
- 継続料金なしでも、コンテンツで一定のトラフィックとコンバージョンを期待できます。毎月のPPCへの支出を考えてみましょう。「フリーランスのための最高のクレジットカード」という検索ワードのクリック単価(CPC)が10ドルだとしましょう。毎月あなたのWEBサイトへ200人を導くためには2,000ドルの費用がかかり、そのうちフォームへ入力するのは4人だとします。しかし「フリーランスのための最高のクレジットカード」についての記事を1,000ドルで依頼した場合には、検索結果がすぐに最上位となり、月間2,000人の訪問者があなたのサイトにアクセスし、40人がコンバージョンにつながります。2,400クリックと、48のコンバージョンを達成するためのPPC費用は、年間24,000ドルですが、1,000ドルで制作した記事は、24,000人の訪問者と10倍のコンバージョを獲得します。つまり、費用効率が良く、継続性のある投資を行ったことになります。これはAdWordsと同じようなものとして知られていることです。 (おまけ:最大限に最適化された記事は、実際に入札したロングテールの10語句で検索エンジンにランク付けされ得るので、1記事を作ることは、PPCへの支出に比べて指数的に効率的なのです。)
コンテンツマーケティング業界は成長しています。
- 米国は、コンテンツマーケティングの世界最大の市場であり、市場規模は2016年には120億ドルを超えています。さらに、コンテンツマーケティングによる収益は、2017年から2021年にかけて年間14.4%の成長率があると予測されています。PQ Mediaの年間グローバル・コンテンツマーケティング予測2017によると、デジタルのみのコンテンツマーケティングは、2021年には、最大のプラットフォームとして、印刷物とデジタルとのハイブリッド型コンテンツマーケティングに取って代わり、市場規模は240億ドルに達するであろうと言われています。
引用できる事例集:
以下の記事からは、コンテンツマーケティングの事業計画書にさらに役立つ、参考になるブランドの施策の事例をご覧いただけます。
(日本語リソース)
(英語リソース)
- How Big Rock Content Drives Major ROI
- How SAP Hybris’ Content Marketing Drives Conversions, Leads + ROI
- How NewsCred Does Content Marketing
- How NewsCred Uses SEO to Improve Content Marketing
- Can a Successful Content Strategy Help Fix the U.K. Economy? Sage’s B2B Content Marketing Strategy
- How USAA Launched and Grew a Successful Podcast
- How Fearless Content Marketing Pays off for Reebok, Merriam-Webster + Shinesty
事業計画書を作るうえでの追加リソース
- How Virgin Media Got Executive Buy-in for Content Marketing
- The Ultimate Guide to Building the Business Case For Content Marketing
こちらのリソースからは、事業計画書を制作するためのコンテンツマーケティングの統計情報を得られます。マネージメント・チームに対して、ここで挙げた統計情報を加えたプレゼンテーションを行いましょう。おそらくコンテンツマーケティング施策を新規に立ち上げたり、改善するために必要な予算を、より多く獲得できるはずです。
Dawn Papandrea はNewsCredの寄稿者です。
元記事「Content Marketing Statistics 2018 for Building a Business Case」は2018年3月27日にInsights.newscred.comに掲載されたものです。
この記事はNewsCred BlogのDawn Papandreaが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願いいたします。
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