コメディ界の偉人、元モンティ・パイソンのメンバーが話す「コンテンツマーケティングをクリエイティブにするヒント」

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コンテンツマーケティングは常に創造的でなくてはなりません。コンテンツマーケティング担当者は、自社製品の情報をそれとなく共有し、ブランドロイヤルティを築き、つねにオーディエンスを引き付けて、競合他社よりも目立つようなアイデアや概念を考え出さなければならないからです。とはいえ、これは簡単なことではありません。CMWorldでは、モンティ・パイソンのメンバーだったJohn Cleese氏が、純粋に創造性を発揮し、(さらに重要なことに)それを再現するための3つの創造性の柱について説明してくれました。新しいアイデアを求めているコンテンツマーケティング担当者はぜひ参考にしてください。

 

1. 問題をひと晩寝かせる

Cleese氏は、ケンブリッジ大学の教師でさえ、彼が一握りの創造性を持っていることに気付かなかったと冒頭で述べています。彼は舞台に立っても、当初はそれほど注目を浴びることができませんでした。やがて、ペンと紙を使えば、人々を笑わせるような台本を書くことができることに気付きますが、クリエイティブ畑の人ならわかるように、台本を書くときの課題は、クリエイティブプロセスを維持し、再現することです。

Cleese氏は、ひたすら台本を書き続けましたが、しまいにはどういうオチを付けるべきかわからなくなってしまったことがあると話しました。途方にくれた彼は、ストーリーのオチをひねり出すことを諦め、ペンと紙を机の上に置いて寝てしまったそうです。しかし、翌朝目覚めて一杯のコーヒーとともに机に向かうと、あれだけ出てこなかったアイデアがすぐに思い浮かび、その場で台本を書き終えることができました。この経験から、彼は睡眠中も脳がストーリーを考えていたことに気付いたのです。問題を一晩寝かせると、無意識のうちに脳が創造的なプロセスに取り掛かります。自分の脳が創造的ではないと感じても、制作への心構えがしっかりとできていれば、あなたの脳は残りの作業をしてくれるのです。

 

monty python content marketing creativity

 

Cleese氏は、どんな人でも眠りに落ちると最高のアイデアを思い付くのだと語り、発明家のThomas Edisonの仮眠方法を紹介しました。Edisonは、金属製ボールベアリングをいくつか片手に握り、その下に金属製ボウルを置いて仮眠を取っていたそうです。これは眠りに落ちた瞬間、手からベアリングがこぼれ、金属製ボウルに落ちた音で目を覚ますという方法です。彼は、目覚めている状態と眠っている状態の狭間にいれば、問題が解決しやすくなり、革新的なアイデアを思い付くことを発見しました。多くのコンテンツマーケティング担当者は、小規模なチームで厳しい納期に直面していますが、新しい作品やアイデアに取り組むときは、「寝かせる」時間を取りましょう。

 

2. インテリジェントな無意識

その後、Cleese氏は書きかけの台本を失くして、一から書き直さなければならなかった時の話を始めました。新しい台本を書いているときに、机の下に失くしたと思っていた台本を見つけたそうです。その2つの台本を比較すると、記憶を頼りに書き直した新しい台本の方がはるかに良くなっていたと言います。その理由は、古い台本の最高の要素を自然に取捨選択し、書き直すことで細部にまったく新しい要素を加えることができたからです。

 

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彼は、この創造的なプロセスをドライブに例えました。5~10分ほど運転していると、道路の細部に集中することなく、意識しないまま数マイルほど走行していることがあります。つまり、インテリジェントな無意識によって、細かな点に集中することなく車体をコントロールすることができるのです。無意識であっても、あなたの脳は学習したことをもとに知識を積み上げています。これはコンテンツマーケティング担当者にとって何を意味するのでしょうか? 100回読んで書き直したGoogleドキュメントやテンプレート文書から少し離れてみましょう。一から書き直すと、思いがけないアイデアが浮かぶかもしれません。

 

ウサギの頭脳、亀の心

 

 

最後に、Cleese氏はGuy Claxton氏の著書「Hare Brain, Tortoise Mind: How Intelligence Increases When You Think Less(ウサギの頭脳、亀の心: 考えることを少なくすることで、いかに知性は高まるか)」について紹介しました。Claxton氏は、この本の中で2つの考え方を説明しています。

  1. ウサギの頭脳: 速くて、意図的で、明確で、正確で、分析的な考え方

これは、時間的制約や失敗・地位の喪失に対する恐れによって分析的な状態になり、間違っていることと正しいことを瞬時に判断する考え方です。たとえば、火曜日の午後までに上司に報告書を提出しなければならない場合、TwitterやFacebookをチェックして時間を無駄にするのと、今すぐ報告書を作成するのとでは、どちらが取るべき行動でしょうか? このように、たいていの場合は簡単な決定のことを言います。

  1. 亀の心: 遅くて、瞑想的で、創造的な状態

創造的で革新的なものを考え出さなくてはならない場合、瞑想的な思考状態に入る方法が最大の課題です。要求に応じて創造性を発揮するのは非常に難しいことですが、それこそが大半のコンテンツマーケティング担当者に期待されていることです。そうした時は、あなたの世界を二つに分けてください。学校では、分析的な思考の道筋については教えてくれますが、創造的になる方法は教えてくれません。Cleese氏は、Albert Einsteinのエピソードを紹介しました。彼は、自身の「亀の心」にアクセスするために、座って窓の外を眺めるための時間を捻出していたそうです。

Claxton氏は、「亀の心」にアクセスできるよう、創造的な空間を生み出す必要があると主張します。「言うは易く行うは難し」ですが、実際に創造的な状態に達するためには2つの境界が存在します。

  1. 空間の境界

これは、オフィスから離れて、誰にも邪魔をされない場所や自宅で仕事をすることを意味します。Cleese氏は、公園に行き、気を散らすものがない状態で一人きりの時間を過ごすことを勧めています。職場のプレッシャーや制約から文字通り自分を遠ざけましょう。

  1. 時間の境界

とはいえ、ずっと公園にいることはできません。いつかは現実の生活に戻らなければならないからです。公園のベンチに座って内省すると、「あのメールを送信しなきゃ…。ボブに電話しなきゃ…。帰りに食料品店に寄らなきゃ…」など、数々のことが頭に浮かんできます。しかし、忍耐強く待てば、いつかは雑念が晴れ、次第に心が静まるはずです。そうすれば、すべてが優れたものではないにしても、いくつかのアイデアが生まれるでしょう。新しいアイデアが思い浮かべば、そこを出発点にすることができます。次に、どのアイデアが最適かを判断するために、クリエイティブプロセスとクリティカルプロセスの間を行ったり来たりしましょう。重要なのは出発点があることです。出発点があれば、後は「インテリジェントな無意識」と「問題を一晩寝かせる」プロセスに任せることができます。

 

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時間と空間の境界を作ることは簡単ではありませんが、それは創造的なプロセスにとって必要不可欠なことです。コンテンツマーケティング担当者にとっては、創造的なプロセスは簡単なことではありません。「亀の心」にアクセスできるような空間にずっといることはできませんが、まずは試してみましょう。一晩寝かせて考えることもお忘れなく。

 

Chase NeinkenはNewsCredのセールスディレクターです。

 

元記事「3 Creativity Tips for Content Marketers From Monty Python」は2015年9月24日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

この記事はNewsCred BlogのChase Neinkenが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

また、日本におけるNewsCredパブリッシャーネットワークに関してはNewsCred by amanaまでお問い合わせください。

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