無限ループのカスタマージャーニー 〜AutodeskのDusty DiMercurio氏が語る〜

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コンテンツマーケティングの担当者を経験したことがある人なら、カスタマーファネルの概念に精通しているでしょう。

Autodeskのコンテンツマーケティング&ソーシャルメディアディレクターであるDusty DiMercurio氏は、その概念をすべて忘れるようマーケティング担当者に勧めています。

実際に彼は、ThinkContent New York 2018において、自社の組織でファネルの考え方を止めた結果、コンテンツプログラムが成長・繁栄につながったと堂々と宣言しました。

 

Dusty DiMercurio

Autodeskのコンテンツマーケティング&ソーシャルメディアディレクター、Dusty DiMercurio氏

 

「ファネルは、販売マーケティング戦略ではなく、車にガソリンを給油するためのものです。Autodeskでは、全員がトランザクションに意識を向けすぎていたため、ファネルの考え方を止めました。そして、顧客とのインタラクションを形作る方法を見直したのです。無数のタッチポイントに沿って顧客のニーズを把握し、自分たちが作り出すべきコンテンツの種類を考えるフレームワークとして使用するべきです」と彼は説明しました。

 

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そのため、野心的なコンテンツマーケティング戦略で知られるソフトウェア会社のAutodeskは、ファネルを無限ループの形に作り替えました。

「顧客を創出できたとしても、それは最初の段階をクリアしただけに過ぎません。最も難しいのは、その顧客を維持し、自社に投資してくれた価値を彼らに認識してもらうことです」と彼は述べています。

以下で、DiMercurio氏のコンテンツマーケティングの無限ループ型フレームワークについて詳しく見ていきましょう。このフレームワークはAutodeskで非常に高い効果を上げ、営業チームやサポートチームにも採用されています。

カスタマージャーニー全体にまたがるコンテンツ

 

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発見段階: 見込み客を引きつける

(“top-of-funnel”[漏斗の上の部分、見込み客育成の初期段階]という名前でも知られる)この最初の段階では、あなたが誰であるかを知らない人々、あるいは人々がビジネスや業界で直面している課題を引き込むことがすべてだとDiMercurio氏は言います。この段階のコンテンツは、課題とビジネスリスクに焦点を当て、アドバイスとガイダンスを提供します。このコンテンツはまた、業界を前進させてクライアントをサポートするためにあなたの企業が行っていることを示すこともできます。

決定段階: 調査を導く

意思決定段階とは、人々が製品を調査するときに手助けをすることだとDiMercurioは言います。それは、あなたのソリューションが持つビジネスへの影響を明確にする、典型的な製品マーケティング、ソリューション、メリット、およびバリュープロポジションです。これらの主張を裏づけるケーススタディも、この段階に分類されます。ここでは、調達からIT、そしてその間のすべてに至るまで、購入するように説得すべき人たち全員について考慮しなくてはなりません。あなたのコンテンツは、これらのステークホルダーの参画を促すべきです。

購入段階: 購入を支援する

複雑なソリューションと大規模なソフトウェアパッケージを提供しているAutodeskにとって、この段階は人々が自分たちのニーズに合った適切な組み合わせを把握するための手助けをするものです。DiMercurio氏は、コンテンツは「投資からより多くの価値を引き出してくれる追加サービスは何か」という質問に答えなければならないと述べています。また、オンボーディング(新規ユーザーへの手ほどき)段階の顧客に向けてコンテンツを準備しなくてはなりません。

オンボーディング段階: 展開を支援する

「トランザクションが発生すると、本当の関係が始まります」とDiMercurio氏は語ります。Autodeskはサブスクリプションモデルに移行して以来、「もはや単体の大規模パッケージを販売していないし、顧客が3年後に戻ってくることも期待していません。彼らは毎月課金するかしないかを決めることができるのです」と彼は言います。ここは、顧客があなたの製品を実装したり使い始めたりしたときに、コンテンツで支援することができる段階です。

マスター段階: 価値を最大化する

既存顧客にあなたのソリューションから得られる価値を実感させる最善な方法のひとつは、すでに作成したコンテンツの一部を再利用することです。「マーケティング担当者は新しいものを作ることを好む傾向がありますが、リサイクルでも多くのことを実現することができます」とDiMercurio氏は言います。たとえば、決定段階で行ったケーススタディをソリューションワークフローに展開することで、他社があなたの製品をどのように使用しているかを説明することができます。「最も成功した顧客を調査して、見込み顧客や他の顧客にその情報を提供してください」とDiMercurio氏は述べています。

リニューアル段階: 顧客を確実に維持する

有効性が実証された顧客の近況を定期的に確認することで、あなたが顧客のニーズを常に気にかけていることを認識させることができます。たとえば、顧客が所有する製品スイートの機能が最大化されていないかもしれません。「当社がサブスクリプションとクラウドへ移行した大きな要因は、これらのインサイトを明らかにすることができたからです」とDiMercurio氏は述べています。

コンテンツを通じて顧客中心の企業になる

DiMercurio氏は、顧客中心企業になるというスローガンの下で組織を統一するために、以下の3つの異なるタイプのコンテンツを作成する必要があると語っています。

需要を促進するコンテンツ: 集客し、コンバージョンを上げるコンテンツ

成功=顧客の創出

成功を支援するコンテンツ: 顧客に自社サービスの価値を認識させるためのコンテンツ

成功=顧客維持

親近感を高めるコンテンツ: 会社のブランドとビジョンを体現するコンテンツ。このタイプは、カスタマージャーニーの一段階に限定されないという点でユニークです。

成功=あなたの市場に影響力を及ぼすために注目を集めること

 

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ThinkContent New York 2018におけるDiMercurio氏のプレゼンテーションを視聴したい方や、プレゼンテーション資料集にアクセスしたい方は、こちらをご覧ください。

 

Dawn PapandreaはNewsCredの寄稿者です。

 

元記事「“The Customer Journey Is an Infinite Loop” – Autodesk’s Dusty DiMercurio」は2018年7月16日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

この記事はNewsCred BlogのDawn Papandreaが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

また、日本におけるNewsCredパブリッシャーネットワークに関してはNewsCred by amanaまでお問い合わせください。

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