コンテンツマーケティングの価値を高めるSEO8策

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検索エンジン最適化(SEO)は、コンテンツマーケティング担当者にとって強力なツールです。

検索で上位にランクインさせるためにブログ投稿や記事にキーワードを詰め込む時代は、すでに過去のものとなっています。

現在のSEOは、ユーザーとコンテンツマーケティング担当者の両方にとって有益になるように進化しています。

マーケティング担当者は、カスタマージャーニーを把握するためにSEOを分析して、それに対応するコンテンツを作成することができます。そうすることで、カスタマーエクスペリエンスを向上させ、大きなROIをもたらすことができます。

Content Marketing Instituteのウェビナーでは、SEOとコンテンツマーケティングの専門家が集まり、議論が行われました。「コンテンツマーケティングとSEOを結び付けて、より良い成果を実現する方法」というパネルでは、NewsCredのコンテンツアドバイザリーサービス責任者であるRobin Kamen、BrightEdgeのCMO顧問およびコンテンツエバンジェリストであるAndy Betts氏、BrightEdgeのコンテンツ担当シニアディレクターであるMichael Kirchhoff氏が参加し、Content Marketing Instituteの創設者であるJoe Pulizzi氏が司会を務めました。

この活発な議論で、コンテンツマーケティングとSEOの強力なポテンシャルが明らかになりました。

「コンテンツマーケティング業界は2019年までに3,000億ドル規模の産業になり、SEOは2020年までに800億ドル規模の産業になると予測されています」とBetts氏は言いました。

Betts氏によると、SEOは消費者の声であり、マーケティング担当者に強力なインサイトをもたらしています。しかし、コンテンツと組み合わせない限り、マーケティング担当者はそのポテンシャルを完全に実現することができません。

「SEOだけでは成功を保証できません。コンテンツマーケティングだけでも成功は保証できません」とBetts氏は述べています。「SEOとコンテンツマーケティングを組み合わせたときに初めて、優れたカスタマーエクスペリエンスが構築されるのです。点と点を結んで全体像を作り上げている人々には大きなチャンスが訪れるでしょう」。

“SEOとコンテンツの組み合わせ”という文脈において、成功するためには何が必要か。グループが紹介した重要ポイントについて説明しましょう。

1. コンテンツとSEOがカスタマージャーニーにどう対応するかを理解する

初期段階と比べて検索の世界は変わりつつあります。

「世界は、モバイルからモバイルファースト、ローカルからハイパーローカル、テキストから音声へと大きく移行しています」とBetts氏は語りました。

数年前まで、Google検索エンジンの検索結果ページ(SERP)にはリンクが表示されていただけでした。現在、SERPは非常に文脈的で、視覚的で、多様であり、動画、画像、ローカル結果が表示されます。

「Googleはマイクロモーメントを重視していますが、これは業界全体がどのように変化したかを真に反映しています」とBetts氏は言います。「人々がメディアを消費する方法は変わりました。私たちはサイロでメディアを消費していません。直線形だったカスタマージャーニーは廃れて、多くのマイクロモーメントに断片化されています」。

Googleは、「知りたい」「行きたい」「(何かを)したい」「買いたい」という4つの主要なマイクロモーメントを特定しました。

「より優れたコンテンツとSEOの鍵は、人々を4つの重要なモーメントに転向できるようにすることです」とBetts氏は述べています。

カスタマージャーニーにおけるモーメントを特定し、そのモーメントでユーザーの質問に答えることができるコンテンツを考えみましょう。まずは、顧客の意図を分析することから始めます。認識段階で、人々はどのような情報を求めているでしょうか? そして、人々が購買決定を下そうとしているとき、彼らにとって有益なこととは何でしょうか?

Pulizzi氏は推奨事項をひとつ付け加えました。「これらすべてのモーメントを即座に達成する必要はありません。ひとつのモーメントに集中して、あなたが世界一になれるものを判断してください」。

2. SEOとコンテンツを継続的に試験して洗練させる

コンテンツマーケティングにおけるSEOの最適化は、継続すべきプロセスです。

「コンテンツ戦略の基となるSEOのインサイトを捉え、洗練させ、使用して、SEOとコンテンツ戦略を統一しながら構築しましょう」とBetts氏は語ります。「SEOのデータとインサイトを常にテストしながら使用して、コンテンツ戦略に反映させてください」。

Kamenは、カスタマージャーニーにおける主要ポイントで、コンテンツとSEOの有効性を測定するためのベンチマークを設定することを提案しています。

「徹底的にA/Bテストを行ってください」と彼女は言います。「成功から得られた学習内容は、戦略と再利用・転用すべきコンテンツを教えてくれるでしょう」。

さらに、SEOトラフィックが安定しているか向上しているかを確認するために、コンテンツを定期的に監査しましょう。

3. 高いパフォーマンスを発揮する古いコンテンツを活用する

マーケティング担当者は新しいコンテンツに注力する傾向がありますが、マーケティングミックスでは古いコンテンツも重要な役割を果たします。

古いトラフィックも、関連性が高ければSEOトラフィックを促進し続けます。マーケティング担当者は、コンバージョンファネルを拡張するために、高い成果を上げているSEOコンテンツを確認して、同様のトピックを中心に新しいコンテンツを作成してください、とBetts氏は提案しています。

4. コンテンツマーケティングの事業計画書を構築するためにSEOを使用する

SEOとコンテンツマーケティングは長期戦です。しかし、マーケティング担当者が6カ月を超えるイニシアチブのための予算を獲得することは難しいかもしれません。

Kamenは、NewsCredのチームが3カ月間の「Quick Starts」をどのように特定しているかについて語りました。「Quick Starts」とは、3カ月以内に達成できるコンテンツマーケティングの成果のことです。こうした成果は、ニュースレターのサインアップ、eコマースの売上向上、ソーシャルメディアによるブランド認知度の向上を通じて、より多くのB2Bリードを推進させます。SEOはこれらの成果を達成する上で重要な要素です。

「私たちは、成果のベンチマークを設定するために、マイクロコンバージョンを使用した測定フレームワークを策定しています」とKamenは述べています。「物事が正しい方向に進んでいたら、CMOやCEOなどの経営幹部レベルに結果を伝え、プログラムを改善するための予算を獲得できるビジネスケース(投資対効果検討書)を策定することができます」。

さらに、SEOはチームが特定タイプのコンテンツを作成する理由をビジネスケース(投資対効果検討書)に含めることにも役立ちます。

「その頃には、特定タイプのコンテンツが日の目を見るべき証拠を持っているでしょう」とKamenは言います。「これは、SEOがもたらしてくれる隠れた利益です」。

5. 常に基本を心掛ける

マーケティング担当者がコンテンツを制作するうえで苦境に陥っている場合、SEOのベストプラクティスを成り行きに任せてしまう場合があります。

Kirschhoff氏は、ターゲットキーワードをタイトルの冒頭に配置するなど、基本を心掛けることを推奨しています。

6. Googleに向けてではなく、人に向けて執筆する

改良された検索アルゴリズムのおかげで、マーケティング担当者は機械に向けて執筆するか、人間に向けて執筆するかを選択する必要がなくなりました。

「常にあなたのオーディエンスに向けて執筆してください」とKirschhoff氏は言います。「Googleは文脈に重点を置いているため、人々がそのコンテンツを検索するために使っている言葉を活用して、自然に執筆することができます」。

また、SEOの観点から見れば、たとえ有益でも、ブランドに関係がないコンテンツを執筆する必要はありません。

「これは一般的なジレンマです」とKamenは語ります。「ブランドが特定のコンテンツを望むのは自由ですが、オーディエンスとの関連性が低ければ、そのコンテンツは読まれることはありません」。

ブランドは、オーディエンスとの信頼関係を構築する、SEO対策を施したコンテンツを制作しましょう。

そうすれば「品質」が向上します。

「ユーザーが決断を下せるように、彼らが望むものを与えることに重点を置き、即座に与えましょう」とBetts氏は言いました。「検索データにもとづいて質の高いコンテンツを提供することに焦点を当ててください。するとオーガニックな形で拡張することができます」。

7. ニッチな分野を攻めることを恐れない

コンテンツマーケティング担当者は、適切なユーザーにアプローチすることに重点を置いています。私たち全員が何百万人もの人々にリーチできているわけではありませんが、私たちの職務は適切な人にリーチすることです。

そのため、SEO戦略でニッチな分野を攻めるのは全く問題ではありません。

「私は、B2Bビジネスのパブリケーション出身です」とKirschhoff氏は述べました。「検索ボリュームは少なかったですが、私たちは医療従事者と研究者に焦点を当てていました。キーワードの中には、ボリュームが10~100しかないものもありましたが、それでも上位にランクインしていました。何百万人もの訪問者を獲得していたわけではありませんでしたが、私たちが獲得できた訪問者は非常に優秀な方ばかりでした」。

8. SEOのベストプラクティスは新しいテクノロジーと関連性が高い

大半のマーケティング担当者は、人工知能、音声検索などの新しいテクノロジーを念頭に置いています。

耳寄りなのは、コンテンツのSEOベストプラクティスがこれらの新しい媒体にも適用できるということです。

「私の12歳の息子は、ここ4年間、YouTubeの音声検索を使用していますが、その背後にもアルゴリズムがあります」とKirchhoff氏は語ります。「そのため、オーディエンスが探しているキーワードフレーズやこれらのキーワードの種類を使用している企業は、すぐに見つけてもらえるでしょう。ハイパーローカルも同じで、あなたのページやキーワードのコンテンツに導いてくれます」。

 

Heather EngはNewsCredのエグゼクティブエディターです。

 

元記事「8 Tips for Using SEO to Improve Content Marketing」は2018年6月8日にInsights.newscred.comに掲載されました。

 

この記事はNewsCred BlogのHeather Engが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。

 

また、日本におけるNewsCredパブリッシャーネットワークに関してはNewsCred by amanaまでお問い合わせください。

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